核磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging;MRI)

核磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging;MRI)

人体内には、さまざまな形で水素原子核が分布しています。この水素原子核は通常は何の信号も出しませんが、体を強い静磁場の中に置いて電磁波を与えると、瞬時に信号を放出します。その信号デ−タを基にコンピュ−タ−で断層像を構成する画像診断法の一つで、核磁気共鳴とも呼ばれています。X線CTのような放射性被爆がなく非侵襲性で、任意の方向の断面像が得られる長所があります。日常臨床では、T1強調、T2強調、拡散強調の3種類の画像が一般的です。画像は白黒の濃度差によって構成されますが、高信号ほど白く、低信号ほど黒く映ります。

消化器系統の病気では、肝臓の占拠性病変の鑑別に繁用されます。T1強調画像では、肝臓は比較的高信号(淡い白)に映りますが、肝内の腫瘍性病変はそれに比べ低信号(より黒く)に映ります。この条件で、ガドリニウムという造影剤を静脈内注射して撮像すると、その腫瘍性病変の血流動態を反映し、診断的価値が上がります。

T2強調画像では、肝臓は比較的低信号(黒)に映りますが、肝内の腫瘍性病変はそれに比べ高信号(より白く)に映ります。この条件で、超常磁性酸化鉄粒子(superparamagnetic iron oxide: SPIO)を静脈内注射して撮像すると、この粒子が肝臓のクッパー細胞に取り込まれ、肝臓がさらに低信号(より黒く)になり、腫瘍性病変の良悪性の鑑別や、微小病変の検索に適するといわれています。またT2強調画像では、静止する液体が強い高信号(白)に映り、肝のう胞、肝膿瘍、さらには肝血管腫の診断に有用です。

最近では、水分子の拡散を画像に反映した拡散強調画像(白黒反転)が、MRIによるPET様画像を得る方法として開発され、その拡散が低下した場所が病変を表すとされ(黒く映る)、注目されています。

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