胆道ドレナージ術

1. 胆道ドレナージ術とは

胆石や腫瘍などに邪魔をされて胆汁の流れが悪くなっているところに、チューブなどを通すことによって胆汁の流れを良くする治療のことを胆道ドレナージといいます。

2. 胆汁の流れ

胆汁は肝臓で作られ、身体に不要になった物を体外に出す働きと、栄養素である脂質の吸収を助ける働きがあります。胆汁は胆管という管を通って十二指腸に流れ出しています。途中に胆嚢という胆汁を一時的に溜めたり、濃縮したりするための袋があります。

3. 閉塞性黄疸

胆汁の流れが悪くなると、体外に排泄されるべきビリルビンが血液中にあふれて黄疸が起こります。閉塞性黄疸を放置すると肝不全を来たして死に至ります。また、胆汁の流れが悪くなると細菌感染を起こしやすくなり、しばしば化膿性胆管炎を伴います。化膿性胆管炎は敗血症を起こしやすく急激に重篤な状態になることがあります。

4. 内視鏡的胆道ドレナージ

内視鏡を十二指腸まで挿入し、本来の胆汁の出口側から胆管内にチューブを置いてくる方法です(内視鏡的逆行性胆管膵管造影を参照してください)。

1) 内視鏡的経鼻胆道ドレナージ

長いチューブの先端を流れが悪い所の奥に留置し、もう一方の端は内視鏡を抜きながら口まで届くように留置します。そのままでは不便なので鼻に通しなおします。チューブを通して胆管の中を洗うことが出来るので、胆管炎を伴う時によく行われます。詳しい造影検査や細胞を調べる検査も行えます。

2) 内視鏡的ステント留置術

短いチューブを流れが悪い所だけに置いて来る方法です。プラスチック製のものや、網状の金属製のものがあります。根本的な原因を取り除けない時や、治療までに時間がかかる場合に使われます。詰まって流れが悪くなることがあるので、入れ替えたり追加したりすることもあります。

3) 経皮的胆道ドレナージ

胆汁の流れが悪い状態が続くと肝臓の中の胆管が拡がってきます。超音波画像で確認しながら、拡がった胆管に腹壁から針を刺してチューブに交換する方法が経皮経肝胆道ドレナージです。お腹からチューブが出ている形になります。皮膚、腹壁、肝臓を通して針を刺しますので、血が止まりにくい状態の方や腹水が溜まっている方には行えません。

内視鏡が十二指腸乳頭に届かない場合や、腫瘍などで胆管が分断されて複数の胆管のドレナージが必要な場合などは経皮的ドレナージがよい適応となります。胆嚢の出口に胆石が詰まって急性胆嚢炎を起こした場合には、胆嚢に針を刺してドレナージを行うこともあります。

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