大腸内視鏡検査

1.大腸内視鏡とは

肛門から内視鏡を挿入し、大腸(場合によっては小腸の一部まで)の内部を直接観察する検査です。以前は内視鏡は光を通しやすく光を自由に曲げることのできるグラスファイバーを使用していたことからファイバースコープと呼ばれていましたが、現在では内視鏡の先端に小型のCCDカメラ(家庭用のビデオカメラと同じ仕組みです)を装着してモニター上に画像を映し出すデジタル式の電子スコープが主流です。内視鏡観察によって、炎症、潰瘍、がん、良性腫瘍(ポリープ)などさまざまな病変の有無や病変の広がりを確認できます。
病変がある場合、スコープの細い孔(鉗子孔といいます)を通して処置用具を入れて、組織検査のため組織の一部を採取したり(生検といいます)、ポリープや早期がんを内視鏡的に切除(ポリペクトミー、内視鏡的粘膜切除術といいます)することができます。

2.検査前の処置

大腸の中を空っぽにしてきれいにするために、前処置用の下剤を1.5〜2リットル飲んでいただきます。医療機関によって下剤の種類や飲み方が異なりますので、説明にしたがって正しく実行してください。下剤を飲んで5~8回程度排便し、便のカスがなくなって透明な状態になったところで検査となります。

3.検査の実際

まずスコープを肛門から一番奥の盲腸まで挿入して、戻ってくる時に観察を行います。長く曲がりくねった大腸内にスコープを入れていくため単純に押したりするだけではスムーズに挿入できず、大腸をたたんで直線化し無理な力が加わらないようにしてなるべく痛みが少ないようにスコープを操作します。
それでも腸の長さやかたち、癒着の程度は患者さんによって異なりますので、挿入にかかる時間や痛みの程度は一概に別の患者さんと比較することはできません。医療機関にもよりますが、できるだけ検査が苦痛なく受けられるよう、麻酔のお薬(鎮静薬や鎮痛薬)を使うこともあります。
また、腸内の洗浄程度や腸のかたちによっては1センチ以下の小さな病変が見逃されることもありますし、痛みや癒着が強くてスコープが奥まで入らないこともあります。検査の間隔やほかの検査(注腸X線検査)を追加するかなどについては担当の先生とよく相談してください。

4.偶発症について

大腸内視鏡検査や内視鏡治療にともなって、ごくまれに出血や穿孔(大腸の壁に孔があくこと)などの偶発症をおこすことがあり(全国集計で0.069%(1449人に1名の割合))、入院や緊急の処置・手術が必要になることがあります。このことをご理解していただいたうえで検査を受けてください。

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