ダブルバルーン小腸内視鏡、カプセル内視鏡

小腸は6−7メートルと長く、また十二指腸と大腸の間にある臓器のため、口や肛門から挿入される従来の内視鏡で直接小腸内腔を観察することは容易ではありませんでした。しかし近年、カプセル内視鏡とダブルバルーン小腸内視鏡という新しい内視鏡が開発され、小腸全域の観察が可能になりました。

1.カプセル内視鏡とは

薬のカプセルのような形をした26?×11?大の小さな内視鏡で(図1)、これを口から飲み込むだけで検査ができます。カプセルの内部には小型カメラと照明が内蔵さており、無線で小腸の画像データを送信して外部装置に記録(図2)し、その情報をコンピューターで解析します(図3,4,5)。撮像時間は約8時間で、検査後にカプセルは便と一緒に排泄されます。

この内視鏡は消化管の動き(蠕動)で移動するため、観察場所を任意で決められず、小腸全体を観察できないこともあります(全小腸観察率は70〜80%程度)。しかし小腸病変の診断に有用であり、その診断率は60〜70%、といわれています。しかしカプセル自体を飲み込めない患者さんや消化管に狭窄がある患者さん、電気医療機械が埋め込まれている患者さんには使用できません。

2.ダブルバルーン小腸内視鏡とは

先端にバルーンがついている内視鏡(図6)を同様にバルーンのついた外筒の中にいれ、各々のバルーンを交互に膨らませながら内視鏡と外筒を交互に挿入することで小腸を観察します(図7)。この内視鏡は口から挿入する方法と肛門から挿入する方法があります。どちらか一方の挿入方法のみで全ての小腸を観察することは難しく、ほとんど場合は両方向からの挿入により全ての小腸を観察します。

1回の検査時間は1〜2時間であり、鎮静剤を注射してから行われます。この内視鏡はカプセル内視鏡ができない患者さんにも使用でき、また治療に用いることもできます。しかし偶発症として出血や穿孔(腸が破けること)、肺炎や膵炎など合併症が0.3〜1.5%程度起こすことがあります。

今後これら内視鏡により、小腸疾患の診断と治療もより発展すると期待されています。

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