機能性ディスペプシア

1.機能性ディスペプシアとは

みぞおちの痛み、食後の膨満感などの上腹部症状を訴え、内視鏡検査などで症状を説明しうる逆流性食道炎や胃・十二指腸潰瘍などの器質的疾患が無い例を機能性ディスペプシアと呼びます。

潰瘍などの病気がないのに上腹部症状を訴えるのは機能障害が関係しているのではと考えられ、またディスペプシアは直訳すると消化不良ですが、上腹部症状という意味で捉えて、機能性ディスペプシアという診断名が用いられています。

これまで、気のせい、神経性胃炎と言われていたこれらの症状を訴える人はじつは極めて多いこと、生活の質=QOL(クォリティ オブ ライフ)が著しく低下していることが明かとなり、治療する臨床的意義は極めて大きいといえます。

2.原因

発症には、胃運動機能異常、粘膜の炎症、胃酸、内臓の知覚過敏(胃のみならず脳の知覚過敏)、精神神経因子などか様々に関与していると議論され、発症機序の解明が懸命に進められています。

3.診断

辛いと感じる食後のもたれ感、早期飽満感、心窩部痛、心窩部灼熱感のうち一つ以上あり、症状の原因となりそうな器質的疾患(胃内視鏡検査を含む)がないこと。6ヶ月以上前から症状があり、3ヶ月間はこの診断基準を満たす。と定義されています。

日常臨床ではこのような厳密な診断基準に満たなくても上腹部症状を訴える例は機能性ディスペプシアに準じて、症状を軽快・消失させる治療を行います。

4.治療

症状から定義されている疾患ですので、症状を改善させることが治療目標です。様々の原因が複雑に関与して症状を起こしていると考えられていることら、治療は様々な薬剤の処方が試みられています。

・消化管運動調節薬
・酸分泌抑制薬
・鎮痙薬
・漢方製剤
・抗不安薬
・抗うつ薬

こうした薬剤が時には組み合わせて処方されています。

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