原発性硬化性胆管炎

1.原発性硬化性胆管炎とは

肝細胞で作られた胆汁の通り道である胆管に慢性炎症が生じることで、胆管が不規則に細くなったり、ふさがったりする結果、胆汁の流れが滞って、最終的には肝硬変、肝不全へと進展してしまう疾患です。慢性炎症の原因として、免疫機能の異常、細菌やウイルスの感染などが考えられていますが、詳細は不明です。主に、20代と60代の男性に多く発病します。潰瘍性大腸炎やシェーグレン症候群など、他の免疫機能異常に基づく疾患の合併も多く認められます。また、経過中に10-15%の方に胆管癌が発生します。

2.症状

初期には無症状で、偶然の機会にALP、g-GTPなど胆管に関する血液検査の異常や、ビリルビン高値によって気づかれます。進行すると疲労感、黄疸、かゆみ、体重減少、発熱などが現れます。

3.診断

主に画像検査によって行います。血液検査で胆管の異常が推定され、一般的な超音波検査やCT検査にて原因が特定されない場合、胆管の状態を調べるために、MRIを用いたMR胆管膵管撮影(MRCP)、内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)、経皮経肝胆管造影(PTC)などが施行されます。ERCPは内視鏡を用いて十二指腸にある胆管の出口から細い管を挿入し、造影剤を注入することで胆管の状態を調べる検査です。また、PTCは皮膚を通して細い針を胆管に刺し、造影剤を注入することで胆管の状態を調べます。これらの検査で、胆管が狭くなったり広くなったりするビーズ様変化(図)や、肝内の胆管が細くなって減少した枯れ枝状変化という特徴的変化があるかを調べます。また、肝臓に針を刺して組織を一部採取し顕微鏡で観察すると、胆管周囲にタマネギ様に見える線維の増加が認められ、診断の助けになることがあります。

4.治療

本疾患は徐々に進行します。根本的な治療手段はありません。病気の進行を遅らせるためにコルチコステロイド、アザチオプリン、ペニシラミン、メトトレキサートなどの薬が使われますが、はっきりした効果は証明されておらず、重大な副作用を引き起こすこともあります。唯一の根治治療は肝臓移植となります。

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