English

健康情報誌「消化器のひろば」No.11

健康情報誌「消化器のひろば」No.11

消化器どうしました?Q&A

このコーナーでは、消化器の病気や健康に関する疑問や悩みについて、 専門医がわかりやすくお答えします。

Q. 痔にはどんな治療法がありますか?

図

 「痔」には様々なものがあり、他の疾患と同じように、正しい診断がつかないと適切な治療を受けられません。頻度が高い順にあげると、“いぼ痔”と呼ばれる痔核(じかく)、“切れ痔”といわれる裂肛(れっこう)、肛門周囲が張れて膿(うみ)を排出する痔瘻(じろう)の3つに大きく分類されます。 一般的に、裂肛は軟膏の塗布・局所の安静などの保存的治療法が行われ、痔瘻は外科手術となります。裂肛でも、難治例や肛門狭窄を伴う場合は外科手術となりますが、比較的まれです。一方、痔核の治療法は多彩です。痔核には、肛門の内側から発生する内痔核と外側から発生する外痔核があり、治療法が少し異なります。軽症の場合は、内外痔核ともに保存的治療法により軽快しますが、排便時に肛門がとび出し、あとで戻している場合は、外科手術となることが多いです。自力で戻せずに、強い痛みを伴う場合(陥頓痔核)には緊急手術となる場合があります。

 外科手術は、簡単に言いますと、痔核を切り取ることを行います。2005年に内痔核に対する新たな注射療法が開発されました。アルタ(ALTA)という注射液を痔核内に注入することにより炎症を生じさせ、痔核を固める方法です。比較的軽症の内痔核で行われ、入院期間は手術療法と比較して短いという利点があります。外科手術とならない内痔核では、痔核に輪ゴムをかけ、脱落させる治療法もあり、これは外来診療で行われています。

図

<回答者>

福島県立医科大学 会津医療センター
小腸大腸肛門学講座 教授

冨樫 一智

福島県立医科大学 会津医療センター 小腸大腸肛門学講座 教授 冨樫 一智近影

ページトップへ