NAFLD/NASH

患者さんとご家族のためのガイド

NAFLD/NASHガイドQ&ANAFLD/NASHについてお話しします。

Q7 NAFLD/NASHの進行を防ぐにはどうしたらいいですか?ウイルス性の肝臓病とはどんな違いがあるのでしょうか?

NAFLD、なかでもNASHの患者さんでは、肝臓病の進行だけでなく心血管疾患にかかる頻度が増えるため、一般の方に比べて病気の経過や死亡率がややわるいといわれています。とくに心血管疾患の発症はおよそ2倍になります。そのほか、NAFLDの病状の進行に影響する要因としては、年齢、糖尿病、肝臓の線維化、アルブミン低値、血小板低値があげられます。NAFLDでは7~21年の間に5~8%の人が肝硬変を発症するとされています。また、NASHでは3~10年の間に30~50%の人で肝臓の線維化が進むことがわかっています。過剰な飲酒は明らかに肝臓の線維化を進行させますが、少量の飲酒の影響については諸説があり、まだ一定の見解は得られていません。しかし、少量の飲酒でも肝臓の線維化が進むことや発がんに関係している可能性も報告されているため、基本的には飲酒は控えるほうが望ましいでしょう。

NASHは肝硬変になっても、初期の段階ではC型肝炎からウイルス性の肝硬変になった場合に比べて病状は軽いです。しかし、肝硬変が進むにつれてNASHによる肝硬変もC型肝炎による肝硬変も腹水や肝性昏睡などの症状が起こる割合はほぼ同じとなり、経過や死亡率もほとんど変わらなくなります。
NAFLD/NASHからどの程度の割合で肝がんを発症するかについては正確なデータはありませんが、高度の線維化、高齢、糖尿病などが発がんの危険因子と考えられています。

Q8 NAFLD/NASHは予防できるのでしょうか?

  • ご自身の体格・体重を確認しましょう。BMI[体重(kg)÷(身長(m)の2乗)]が25以上になっていないか、ウエスト周囲径が増えていないか(男性85cm以上、女性90cm以上)に注意しましょう。
  • 血液検査や画像検査を積極的に受けて、ご自身の肝臓の状態をよく知るように心がけましょう。
  • 食生活を見直しましょう。 1)食べ過ぎに注意し、果糖を多く含む清涼飲料水や缶コーヒー、果物のとり過ぎに注意しましょう。 2)ラードやバターなど動物性の油は飽和脂肪酸が多いので控えるようにしましょう。紅花油、コーン油などリノール酸を多く含む油を使用した揚げものや炒めもの、コレステロールを多く含む卵を使用した料理などもとり過ぎに注意しましょう。トランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニングを使用した菓子パンや洋菓子なども避けましょう。 3)多価不飽和脂肪酸を多く含む青魚や、ビタミンEを含む緑黄色野菜を積極的にとるようにしましょう。
  • 体内の脂肪を燃焼させるため、ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を週3~4回、30分以上行いましょう。関節に負担をかけない程度の筋肉トレーニングやヨガなどの運動を加えるようにすると、筋肉量が増加して基礎代謝も高まるので、さらに効果的です。
  • ダイエットをうたった健康食品やサプリメント、漢方薬などを安易に長期間使用するのは危険です。使用する場合は前もって医師とよく相談しましょう。健康ドリンクなどもカロリーが高いものがあるので、とり過ぎないように注意が必要です。

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