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機関誌

鑑別が困難であった回盲部潰瘍の1例

鑑別が困難であった回盲部潰瘍の1例

 

症例
女性 39歳.


主訴
黒色便,下血,発熱,全身倦怠感.


現病歴
平成11年11月初旬より,咽頭痛,倦怠感が持続していた.11月22日,間欠的な腹痛とともに鮮血の下血を認めた.その後下血は消失したが,23日より 38℃台の発熱が出現,また黒色便を認めるようになったため,24日当科受診.ヘモグロビン6.7g/dlと著明な貧血を認め入院となった.


既往歴
昭和61年虫垂炎,平成4年右尺骨骨折.


身体所見
身長163.5cm,体重45kg,意識清明,血圧110/70mmHg,脈拍72回/分,体温37.9℃,貧血(+),黄疸(−),心音正常,呼吸音正常,右下腹部圧痛あり,筋性防御なし,腸蠕動軽度亢進.


経過
大腸内視鏡検査を行ったところ写真1に示すように回盲部に潰瘍を認めた.注腸造影も同様の所見であった(写真2).生検では写真3に示す所見が得られた.


血液検査所見: 

血算
WBC 6940/μlRBC 162万/μl
Hb 6.7g/dlHt 19.2%
Plt 20.4万/μl    
凝固
PT 116%aPTT 29.7sec
FIB 431mg/dl    
腫瘍マーカー
CEA 3.2ng/mlUCA19-9 45.6/ml
生化学
GOT 71IU/lGPT 49IU/l
LDH 193IU/lALP 308IU/l
ChE 1420IU/lT-Bil 0.5mg/dl
TP 5.5g/dlALB 3.1g/dl
BUN 4mg/dlCr 0.43mg/dl
Na 141mEq/lCl 97mEq/l
K 2.6mEq/lCRP 1.10mg/dl
Q  診断は何か?

写真1.大腸内視鏡(入院時)

写真2.注腸造影(入院時)

写真3.病理所見

解答は日本消化器病学会雑誌101巻2号をご覧下さい