膵全摘術後4年の経過を経て,低血糖発作,下肢浮腫,胸腹水をきたした1例
膵全摘術後4年の経過を経て,低血糖発作,下肢浮腫,胸腹水をきたした1例
症例:
66歳,男性.
主訴:
意識消失,低血糖.
家族歴:
特記事項なし.
既往歴:
1997年直腸癌手術.
生活歴:
飲酒;焼酎1.5合/日×30年,喫煙;4本/日×40年.
現病歴:
1998年膵管内乳頭腫瘍および膵体部癌の診断にて膵全摘術を施行された.2001年末頃より低血糖症状を自覚.2002年3月振戦をともなう意識混濁出現し救急車にて当院来院.血糖値31mg/dlと低血糖を認め,50%ブドウ糖液静注にて血糖値85mg/dlまで回復し意識の改善を確認した.意識消失および低血糖の精査目的にて当科入院となった.
入院時現症:
身長159cm,体重46.6kg(BMI17.7),血圧122/98mmHg,脈拍90/分,整,体温36.6℃,眼瞼結膜に貧血あり,胸腹部異常所見なし.両側足背から下腿にかけて圧痕性浮腫が著明.
入院時処方薬:
ウルソデオキシコール酸300mg,中間型インスリン12単位/日.
入院時検査所見(表):
検便にて脂肪便を認めた.末梢血にて貧血,血小板減少を認めた.血液生化学検査にて低蛋白,低アルブミン血症,肝機能障害,低コレステロール血症を認めた.HBs抗原陰性,HCV抗体陰性,腫瘍マーカーはCEA,CA19-9ともに正常範囲内であった.また貧血の原因精査目的にて施行した血清鉄,ビタミンB12,葉酸は正常範囲内であったが,UIBCは低値であった.
入院後画像所見:
胸部単純X線検査(図1);両側に軽度の胸水を認めた.肺野異常所見なし.心拡大なし.腹部CT検査(図2);腹水を認めた.腫瘤なし.
| Q1 | どのような病態が考えられるか. |
| Q2 | 治療法は. |
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| 図1 |
図2
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解答は日本消化器病学会雑誌102巻7号をご覧下さい





