会員のみなさまへ

機関誌

鮮紅色の吐物をともなう胸痛

鮮紅色の吐物をともなう胸痛

症例
67歳,女性

生活歴:
特記事項無し

既往歴
30歳時に虫垂炎,50歳時に高血圧・高脂血症を指摘

家族歴
母,祖父,弟,従兄弟に胃癌,弟に肺癌

現病歴
朝食後間もなく胸痛出現し鮮紅色の吐物を認めた.以降嘔吐はないものの,安静にて胸痛改善せず,翌日より発熱・全身倦怠感が出現したため,当院受診,緊急入院となった.

入院時検査所見
身体所見では発熱の他は特記事項を認めなかった.血液検査ではWBC 14810/mm3,BUN 23.0mg/dl,CRP 9.8mg/dlの上昇を認めるのみであった(表1).心電図,胸部レントゲン写真も異常を指摘できなかった.入院時に施行した胸部CTを示す(図1,2).


Q1 診断に至るために必要な検査は
Q2 診断は
表1. 入院時検査成績
血液検査
WBC 14.81×103/mm3
RBC 438×104/mm3
Hb 12.7 g/dl
Ht 27.1%
PLT 8.0×104/mm3
   
凝固検査
PT 15.1秒
  113%
INR 0.91
APTT 33.3秒
血清生化学検査
TP 8.0 g/dl
Alb 4.7 g/dl
T-Bil 1.6 mg/dl
AST 18 IU/l
ALT 23 IU/l
LDH 162 IU/l
ALP 363 IU/l
LAP 43 IU/l
γ-GTP 49 IU/l
BUN 23.0 mg/dl
Cr 0.53 mg/dl
CRP 9.8 mg/dl
図1 胸部CT像
図2 胸部CT像

 

解答は日本消化器病学会雑誌102巻8号をご覧下さい