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甲信越支部第066回例会 司会の言葉

甲信越支部第066回例会 司会の言葉

合同ワークショップ1「門脈圧亢進症へのアプローチ」
 和栗 暢生(新潟市民病院消化器内科)
 菅智  明(信州大学医学部内科学第二教室)
 山口 達也(山梨大学医学部内科学講座第一教室)

食道静脈瘤(EV)・胃静脈瘤(GV)は肝硬変などによる門脈圧亢進症の一表現型で、かつては致死的病態であった。破裂例も緊急内視鏡で救命可能となり、本邦では予防治療も行われている。EVも再発率が低い硬化療法(EIS)が推奨される一方、簡便で安全性の高い結紮術(EVL)が広く普及している。EISやEVLが登場してすでに四半世紀になるが、近年は新たな展開もない。このことは各地域、施設で治療戦略としてほぼ確立し、一定の効果を上げていることに他ならない。GVはEVに比して血流が流速・流量とも大きく、かつては破裂例の救命率は低かった。組織接着薬を中心としたEISや、バルーン下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)の普及により救命率も格段に上昇しているが、GVの治療戦略もまた地域間・施設間に差異がある。
背景肝と血行動態を把握して、戦略的に治療する必要のある門脈圧亢進症は、消化器病学会と内視鏡学会の合同セッションにふさわしい分野といえる。これまでの治療の変遷をふまえて、この機に現状をまとめる良い機会と考える。①EVあるいはGVの予防治療の適応、②予防例・破裂例の治療戦略とフォローアップ、③成績などを含めて総論的な発表をいただき、議論としたい。
 

合同ワークショップ2「胆膵疾患に対する安全かつ効果的なEUS・ERCPを目指して」
 塩路 和彦(新潟県立がんセンター新潟病院)
 比佐 岳史(佐久医療センター消化器内科)
 深澤 光晴(山梨大学医学部内科学講座第一教室)

EUS、ERCPは胆膵疾患の診断・治療に欠くことのできない相補的な内視鏡手技である。最近ではEUSを用いた瘻孔形成術や、術後腸管に対するERCP関連手技まで、以前は困難と考えられていた手技が可能となってきた。
しかしながら、EUSやERCPの診断能、治療成績、偶発症発生率には施設間較差があるのが現状である。
そこで、安全かつ効果的なEUS、ERCPのために各施設で行っている、手技の工夫、トラブルシューティング、教育法、EUSとERCPの使い分けなどを提示していただき、多面的な討論から胆膵疾患診療レベルの向上を図りたい。多数の演題応募を期待する。


合同ワークショップ3「地域におけるH. pylori診療と胃がん検診」
 小林 正明(新潟県立がんセンター新潟病院)
 唐澤 博之(松本医師会/唐沢内科医院)
 大高 雅彦(山梨県厚生連健康管理センター)

甲信越3県の胃がん死亡率には差がみられ、新潟の死亡率(男性)は、山梨、 長野の約1.5倍である。
胃がんの予防においては、食生活の改善、禁煙、H. pyloriの除菌等の一次予防と二次予防(検診)が重要な役割を担う。対策型胃 がん検診として内視鏡が認められ、ドックなどの任意型検診でも内視鏡の需要 が増加しているが、医療資源には限界がある。
リスク層別化検査(ABC分類) を併用して、検診や除菌治療に誘導することも有用とされ、地域によっては若年層に対するH. pylori検査も行われている。各地域、施設での取り組みを紹 介していただき、胃がん対策における今後の課題と展望について考えたい。
なお、抄録には検診内容(ABC、バリウム、内視鏡など)、受診者数、要精検率、 二次検査受診率、がん発見率などについて明確に記載していいただきたい。

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