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健康情報誌「消化器のひろば」No.18

健康情報誌「消化器のひろば」No.18

消化器どうしました?Q&A

このコーナーでは、消化器の病気や健康に関する疑問や悩みについて、 専門医がわかりやすくお答えします。

Q. IgG4関連疾患について教えてください

図

IgG4関連疾患は、2011年に日本の研究者たちが名付けた病気です。さらにさかのぼると、1995年に同じく日本から自己免疫性膵炎という病気が発表されたことにたどり着きます。この自己免疫性膵炎の患者さんを診ていると膵臓以外にも唾液腺、肺、リンパ節、胆管、腎臓、後腹膜、血管など様々なところに病気が起こることがわかり、全身の病気ということからIgG4関連疾患という病名になりました(図)。一般的には中高年の男性に多く、現在は難病に指定されています。

皆さんがよく知っているインフルエンザワクチンは、インフルエンザに対する抗体の1つであるIgGというものを作って備えます。IgGは1から4に分けられ、その1つがIgG4です。この病気は血液の中のIgG4が高くなることが特徴ですが、喘息などでも増えるため必ずしもこの病気に限ったものではありません。またIgG4関連疾患では、このIgG4が何をしているのか、どうしてこのような病気になるのかもまだわかっていません。

IgG4関連疾患は典型的なものは画像検査で診断できるようになってきていますが、自己免疫性膵炎などではどんなに検査をしても膵臓がんとの区別が難しいことが未だにあります。

治療にはステロイド薬がよく効きます。しかし治療中もしくは治療後に再び悪くなったり、違う臓器にこの病気が出たりすることがあります。

IgG4関連疾患は日本から世界に向けて発信された病気ですが、歴史は浅く、まだわかっていないことが多く残された病気といえます。

<回答者>

高知大学医学部消化器内科学 教授
内田 一茂

内田 一茂近影

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