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健康情報誌「消化器のひろば」No.28-6

消化器どうしました?Q&Aこのコーナーでは、消化器の病気や健康に関する疑問や悩みについて、 専門医がわかりやすくお答えします。

Q. いぼ痔(痔核)について教えてください

痔核とはお尻(肛門)の血管に負荷がかかってうっ血し、さらに肛門やその奥の直腸の組織が弱り、肛門外に飛び出しやすくなったものです。肛門の皮膚の部分と直腸の境目である「歯状線(しじょうせん)」という境界線よりも奥のほうにできるものを内痔核、歯状線より手前の肛門にできるものを外痔核と呼びます。内痔核と外痔核は同時にできていることが多くあります。

長年にわたる、排便時のいきみや便秘などの排便習慣や排便を我慢する、長時間座り続けるなどの生活習慣で、肛門への負担が大きくなるといぼ痔ができやすくなります。また妊娠や出産なども原因となります。

痔核の主な症状は排便時の出血です。鮮やかな赤色をした血液がほとばしるように勢いよく出たり、ぽたぽた落ちたりするのが特徴で、痛みはほとんどありません。しかし、飛び出した痔核が元に戻らなくなり、血栓や潰瘍、壊死、浮腫などを来して、激しい痛みが出てくる状態を嵌頓痔核(かんとんじかく)と呼びます。また静脈に血栓ができて、やはり激しい痛みが起こる状態を血栓性外痔核と呼びます。

診察では、肛門部分を目で見て観察する視診、直接触れて状態を調べる触診、さらに肛門に指を入れて診察する肛門指診が行われます。また、肛門鏡という器具で肛門を押し広げ、内部の状態を観察する検査も行われます。

治療の基本は、薬物療法などの保存療法です。食生活や排便習慣などを改善して、痔の症状を悪化させないようにする生活療法と、外用薬や内服薬を用いた薬物療法が中心です。保存療法を行っても出血がひどい場合や日常生活に支障を来すようなときは、外来処置や手術が行われます。

注射で痔核を硬化・縮小させる「硬化療法」もあります。5%フェノールアーモンドオイルやALTA(硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸)を用いますが、再発する患者さんがいます。

ゴム輪結紮(けっさつ)療法や結紮切除術など切除する方法もあります。どの手術を行うかは専門医に相談しましょう。


 

<回答者>

大腸肛門病センター高野病院 理事長
高野 正太

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