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近畿支部第114回例会 司会の言葉

近畿支部第114回例会 司会の言葉

シンポジウム.(公募)
「胆道癌の早期診断と治療における現状と展望」
 司会:児玉 裕三 (神戸大学大学院医学研究科内科学講座消化器内科学分野)
 司会:福本  巧 (神戸大学大学院医学研究科外科学講座肝胆膵外科学分野)
 胆道癌は依然として予後不良であり、早期に診断のうえ唯一の根治治療である外科切除へと繋げるという内科と外科の良好な連携が重要である。しかし、胆管癌・胆嚢癌・十二指腸乳頭部癌という解剖学的なバリエーションもあり、その組織診断法や進展度診断法、さらには治療適応や治療法も施設により異なるのが現状であろう。一方最近では、経口胆道鏡を含む画像診断技術や様々な組織採取法の進歩に加え、BilINやIPNBといった早期病変における病理診断の理解も進んできた。また、胆道ドレナージや門脈塞栓術などの術前処置、あるいは術式の工夫により、切除可能な症例も拡大しつつある。さらに切除不能症例においても、胆道ドレナージ技術の向上や、MSI検査や遺伝子パネル検査の登場により、化学療法や放射線治療を含む集学的治療の可能性が示されて来た。
 本シンポジウムでは、胆道癌の診断と治療における各施設の取り組みについてご提示いただき、内科・外科の枠を超えた議論により将来展望を模索したい。多くの演題応募をお待ちする。

パネルディスカッション1.(公募)
「胃食道接合部癌に対する取り組み」
 司会:小濵 和貴(京都大学消化管外科)
 司会:尾島 敏康(和歌山県立医科大学第2外科)
 日本人の生活の欧米化に伴い、近年、胃食道接合部癌の罹患率は増加している。腫瘍中心が食道胃境界点から上下2 cmの範囲に存在するものを接合部癌と定義することになっているが、組織型は定義に含まれていない。扁平上皮癌、腺癌、バレット腺癌に大別されるが、その腫瘍学的悪性度、腫瘍進展形式は大きく異なる。また胸部下部食道癌や胃上部癌とも異なるリンパ節転移形式をとるため、近年、取り扱い規約において独立した領域として分類されているが、至適術式に関して一定のコンセンサスは得られていない。食道癌に準じた食道亜全摘や胃癌に準じた噴門側胃切除、胃全摘など、外科医や施設の選択に委ねられている。また表在癌に関して、多くの施設でESDが施行されているが、食道や胃と比較して、難易度が高い点、残バレット粘膜の扱いなど、課題も多い。
 本パネルディスカッションでは、胃食道接合部癌の診断治療の問題点、至適術式や合併症軽減を目指した低侵襲手術の工夫など、外科と内科の垣根を越えて様々な観点から議論し、今後の展望につなげたい。多くのご施設からの発表を期待しております。

パネルディスカッション2.(公募)
「吸収不良症候群診療の進歩と課題」
司会:大島 忠之(兵庫医科大学消化器内科学)
司会:馬場 重樹(滋賀医科大学医学部附属病院栄養治療部)
 小腸は消化吸収の中心的な役割を果たしている臓器である。しかしながら、炭水化物、たんぱく質、脂質の消化吸収プロセスには腸管再建、胆汁組成、膵外分泌能、薬剤(トランスポーター阻害薬、酵素阻害薬など)、腸内細菌叢など複数の要因が関与している。吸収不良症候群の診断には従来、糞便中脂肪定量や膵外分泌機能検査、種々の負荷試験が用いられてきたが、放射性同位元素を用いた呼気試験も報告されている。
 本パネルディスカッションでは狭義の吸収不良症候群にとらわれず、吸収不良を来しうる病態として術後再建腸管、慢性膵炎、炎症性腸疾患、蛋白漏出性胃腸症、小腸内細菌異常増殖症など幅広い疾患を対象に、その実態を明らかにするとともに診断や栄養療法を含めた治療法などについて議論したい。各施設における現状や経験症例など幅広く演題を募り議論することで、明日からの診療に役立つ情報を共有し有意義なものとしたい。

ワークショップ1.(公募)
「肝細胞癌診療の最前線」
 司会:上嶋 一臣(近畿大学医学部消化器内科)
 司会:野見 武男(奈良県立医科大学消化器・総合外科)
 近年、肝細胞癌診療は目覚ましく進歩している。肝移植においては脳死肝移植のレシピエントの選択基準に5-5-500基準が追加され、移植対象が広がっている。肝切除においては、ICG蛍光法をはじめとするナビゲーションの進歩等により、安全性、確実性が担保されるに至っている。また、低侵襲治療である腹腔鏡下肝切除が、開腹手術と比較して、短期長期成績ともに同等あるいは良好であるとする報告が多くなされている。局所治療では、次世代マイクロ波凝固療法の普及や各種支援画像の進歩があげられる。TACEにおいては、その適応について見直しされつつあり、TACE不適という概念も提唱されている。肝動注化学療法においては、ガイドラインが作成され、その適応や手技の標準化がなされている。化学療法においては、分子標的薬が複数使用可能になり、治療選択肢が増加している。また本年中には、免疫チェックポイント阻害剤を含むレジメンも承認見込みとなっている。
 これら各分野の最前線において診療にあたっておられる先生方から現状と問題点をご発表いただき、幅広く議論するとともに、最前線の情報を共有できる場にしたい。

ワークショップ2.(公募)
「小腸腫瘍の診断と治療 up to date」
 司会: 松田  宙(大阪国際がんセンター消化器外科)
 司会: 石原  立(大阪国際がんセンター消化管内科)
 十二指腸腫瘍に対する関心の高まりや、バルーン内視鏡やカプセル内視鏡の普及により、多数の小腸腫瘍が発見されるようになった。さらに、小腸腫瘍に対する画像強調内視鏡による拾い上げや、拡大内視鏡による質的診断などの各種検討が行われているが、その診断学の構築は緒に就いたところである。一方、早期に発見された小腸腫瘍に対しては内視鏡治療が行われているが、他の部位に比べて治療難易度が高く、特に十二指腸の内視鏡治療は偶発症が多いなどの問題がある。また、より進行した癌には、進行度に応じて切除可能症例にはリンパ節郭清を伴う外科切除を、切除不能症例には化学療法が行われるが、十二指腸を除く小腸癌では、その希少性ゆえに十分な科学的根拠を基に確立された標準治療は存在しない。このように小腸腫瘍の診断治療は、まだ発展途上にあり、様々な問題が残されている。
 そこで本セッションでは小腸腫瘍の診断治療に関する様々な取り組みや検討を各施設から報告していただき、今後の展望について討論したい。

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