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近畿支部第115回例会 司会の言葉

近畿支部第115回例会 司会の言葉

シンポジウム1(公募)
「生活習慣と消化器疾患 -現状と課題-」
司会:鎌田 佳宏(大阪大学大学院医学系研究科生体病態情報科学)
司会:福西 新弥(大阪医科大学先端医療開発学寄附講座)

生活習慣の変化に伴い、本邦の肥満人口は増加傾向にある。喫煙と飲酒はすべての消化器癌、肥満は大腸癌、肝臓癌、膵臓癌の共通した危険因子である。内臓肥満型肥満は、多くの症例でインスリン抵抗性を惹起し、循環器領域では心血管疾患の発症、消化器領域では、生活習慣病に関連する消化管及び肝胆膵疾患の発症に関与している。インスリン抵抗性は脂肪細胞の慢性炎症やアディポサイトカイン分泌異常を促進させ、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、胆石症、膵炎、逆流性食道炎、IBSのような機能性胃腸症、潰瘍性大腸炎・クローン病などのIBDおよび大腸ポリープの発症との関連性が注目されている。本シンポジウムでは、肥満を基盤とするメタボリックシンドローム症候群に関連する良性消化器疾患のみならず、消化器癌の実臨床の課題、さらには関連する基礎研究および臨床研究の両面から今後の方向性を幅広く討論を行いたい。多くの先生からご応募を期待する。


シンポジウム2(公募)
「消化管腫瘍の診断・治療の進歩」
司会:土肥  統(京都府立医科大学消化器内科)
司会:福永 周生(大阪市立大学大学院医学研究科消化器内科学)

様々な医療機器の進歩に伴い、消化管腫瘍の診断や治療は進歩している。診断面では,画像強調・拡大・顕微内視鏡観察、断層イメージング、カプセル内視鏡、CTによるvirtual endoscopyなどが発展し、各種AIの導入も視野に入ってきた。それらのベースとして、病理組織診断のニーズも高まっている。治療面では、低侵襲性と簡便性が追求され、非通電や浸水下,牽引補助下などの手技が登場した。治療困難病変、高齢,重い並存疾患、抗血栓薬常用患者の治療でも,成功率向上、偶発症発生率低下につながる取り組みが進んでいる。一方で積極的な取組みとして、内視鏡治療適応の拡大に関する研究が進み、LECSやEFTRなどによる全層切除なども登場した。本シンポジウムでは、消化管腫瘍の診断と治療において、日常診療下での新知見は勿論のこと、研究開発段階の成果も含めて、領域や症例数を問わず幅広い演題を歓迎したい。


シンポジウム3(公募)
「消化器癌の内科治療・外科治療の接点」
司会:川上 尚人(近畿大学腫瘍内科)
司会:赤堀 宇広(奈良県立医科大学消化器・総合外科)

進歩の著しい消化器癌治療の現場においては、内科・外科の緊密な連携が重要であり、その成否が患者の予後にも影響する。そこで、互いの治療の接点を十分確認しあう機会が必要と思われる。本セッションでは、早期癌における内視鏡治療と低侵襲手術の進歩、進行癌における癌薬物治療の進歩とConversion手術の意義、緩和時期におけるステント治療と緩和手術などについて、内科・外科の両立場から論じていただきたい。また近年取り組まれている内科・外科の垣根を取り払った消化器センターの有効性と問題点、がん遺伝子パネル検査を個別化治療に応用するための連携に関する演題も歓迎します。多岐にわたる演題を御提示いただき、今後の消化器癌治療発展につながる活発な議論をお願いしたい。


シンポジウム4(公募)
「胆膵腫瘍の診断と治療 up to date」
司会:蘆田 玲子(和歌山県立医科大学第2内科)
司会:杉森 聖司(大阪市立総合医療センター消化器内科)

胆膵癌の予後は依然として良好とはいえないが、近年早期発見のためのバイオマーカー開発や検診体系の確立など、各施設や地域的な新規取り組みが積極的に行われている。診断における画像診断や病理学的診断においても改良が進んでおり、AI診断やFNA検体を用いた遺伝子解析なども行われるようになっている。また内視鏡手技においては胆道鏡やスパイDS, Interventional EUSと進歩が著しく、診断から治療と幅広く重要な役割を果たしている。また切除前後の化学療法の増加やconversion surgeryへの挑戦も多くなり、胆膵癌に対する手術のストラテジーも変わりつつあるのが現状である。近年では化学療法における選択肢の増加に伴い個別化医療への扉も開きつつある。
本シンポジウムでは各施設での胆膵腫瘍の診断と治療の現状や取り組みについて幅広く演題を募集する。胆膵腫瘍における診療の現状と今後の方向性について活発な討議を期待する。


シンポジウム5(公募)
「炎症性腸疾患治療の最前線」
司会:横山 陽子(兵庫医科大学炎症性腸疾患センター内科)
司会:細見 周平(大阪市立大学大学院医学研究科消化器内科学)

近年の炎症性疾患への内科治療は、抗TNFα抗体製剤の登場以降、劇的に進歩し、多くの免疫制御治療薬の登場により、症状の改善のみならず質の高い寛解状態や消化管ダメージ蓄積の抑制をも可能にしつつある。外科治療に関しても様々な低侵襲手技や再発の少ない術式が応用され、患者の予後改善が期待されている。また、治療目標の概念や戦略も大きく変革を遂げ、治療目標においては臨床的寛解から内視鏡的治癒や組織学的治癒へ、治療戦略においては客観的炎症評価法による治療の最適化「Treat-to-Target」が重要となりつつある。一方で、溢れる治療選択肢の中から、個々の患者への最適な治療の選択をするにあたってのエビデンスは十分ではない。本シンポジウムでは、各施設における新規治療薬や既存治療薬の治療成績、外科治療の工夫、疾患活動性モニタリング現状や工夫などについての演題を幅広く募集し、炎症性腸疾患診療の課題や展望についての有意義な討論の場としたい。

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