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近畿支部第120回例会 司会の言葉

シンポジウム(公募)
「消化管腫瘍に対する内視鏡治療の現状と課題」
司会:吉崎 哲也(神戸大学 消化器内科)
司会:福永 周生(大阪公立大学 消化器内科)

近年のめまぐるしい内視鏡機器の進歩と技術の発展により、消化管腫瘍に対する内視鏡治療は画期的な進歩を遂げている。これまでのESD・EMR困難病変に対しても、UnderwaterやPocket Creation法、Traction法などを組み合わせることで視野の確保、安定した操作が可能になり、より一般的な治療法に近づくことが期待されている。さらに、現時点では発展・普及途上であるものの、低侵襲治療への新たな取り組みとして、LECS、EFTR、PAEMなど、筋層以深へのアプローチも行われるようになった。一方で、治療ハイリスク症例のマネージメント、組織欠損部への縫縮手技、ESD後狭窄、悪性狭窄に対するステント留置など、解決や改善が期待されるテーマも残されている。また、次世代への技術伝承も今後の重要な課題である。そこで本セッションでは、各施設が取り組んでいる内視鏡治療の工夫や成果、臨床成績などを共有し、活発な討論を期待している。内視鏡治療のさまざまな側面についての幅広い演題を歓迎し、さらなる進歩と技術の発展につながる情報交換を目指している。

パネルディスカッション(公募)
「消化管低侵襲手術の最前線」
司会:篠原  尚(兵庫医科大学 上部消化管外科)
司会:植村  守(大阪大学 消化器外科)

消化管外科領域では、低侵襲手術の重要性が益々認識されつつあり、腹腔鏡下手術の普及に加え、近年ではロボット支援手術も急速に拡大しています。また、直腸癌手術における経肛門や経会陰的アプローチのような新たな術式が次々と登場し、エビデンスの構築とともに、疾患や個々の病状に応じた個別化治療が期待されています。さらに、画像デジタル技術の進歩に伴い、術前シミュレーション、ICG蛍光法、手術ナビゲーション、そしてAIの導入など、臨床への新たな応用が進展し、低侵襲手術分野に大きな変革をもたらしつつあります。本セッションでは、これらの動向を踏まえ、各分野における消化管低侵襲手術の最新状況を提示いただき、今後の課題や展望についても議論を深めていただきたいと思います。

パネルディスカッション(公募)
「肝胆膵低侵襲手術の最前線」
司会:石沢 武彰(大阪公立大学 肝胆膵外科)
司会:外山 博近(神戸大学 肝胆膵外科)

肝胆膵領域における低侵襲手術(MIS)は、解剖学的な複雑さや難度の高さから導入が他の消化器領域に比べ遅れをとってきた。近年、肝胆膵領域でもMISの有用性が報告され、系統的肝切除や膵頭十二指腸切除などの高難度手術においてもMISが積極的に行われるようになった。また、MISを安全に導入するためのシステム構築が諸学会を中心になされ、腹腔鏡下手術からロボット支援下手術まで幅広い術式が保険収載されたことで急速に普及が進んでいる。しかし肝胆膵領域におけるMISは未だ発展途上にあり、手術手技の改善や標準化が模索され続ける必要がある。本セッションでは、肝胆膵領域におけるMISの最新状況をエキスパートのみならず導入過程の施設からも幅広く提示いただき、今後の課題や展望についても論じていただきたい。

ワークショップ(公募)
「肝癌化学療法の現状と課題」
司会:多田 俊史(姫路赤十字病院 内科)
司会:小松 昇平(神戸大学 肝胆膵外科)

肝細胞癌に対する分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬を用いた薬物療法の進歩により、肝細胞癌治療は大きなパラダイムシフトを迎えている。薬物療法以外にも粒子線治療・薬物療法と塞栓療法のコンビネーション治療・低侵襲手術・次世代MWAなど各種治療の進歩も著しく、集学的治療により根治を目指す新たな治療体系の確立が求められている。本ワークショップでは、各施設における肝細胞癌治療の現状と課題について提示いただき、新たな治療体系構築に向けて議論したい。

ワークショップ(公募)
「胆膵内視鏡のトラブルシューティング」
司会:塩見 英之(兵庫医科大学 肝・胆・膵内科)
司会:北川  洸(奈良県立医科大学 消化器内科)

近年胆膵領域ではEUS・ERCP関連処置の進歩が目覚ましい。診断においては、造影EUSやエラストグラフィなどの新たなモダリティが登場し、さらにEUS-FNB検体を用いた癌遺伝子パネル検査なども行われるようになってきたが、ハイボリュームセンターにおいても診断が困難な症例が存在する。また診断的ERCPにおいては、胆道鏡による胆管狭窄の精査や、ENPD留置下膵液細胞診による早期膵癌診断の報告もなされているが、施設間の成績にばらつきがあるなど課題も多い。一方、ERCP関連の治療処置においても、依然として困難例や重大な偶発症に遭遇する。さらにinterventional EUSにおいては、従来のERCPでは治療困難であった患者に対して福音をもたらした一方で、予期せぬ術中・術後のトラブルに直面することもある。本セッションでは、これらの胆膵内視鏡に関連するトラブルの経験とそれに対する対応策について各施設からの発表を募集し、共有することで議論を深めたい。治療内視鏡に限らず、診断におけるトラブルシューティングや、少数例の経験・検討についても歓迎するので、多数の演題応募を期待している。

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